わたしの夫の実母は彼が小学校低学年の時に病気で亡くなっている。
彼の実父はその後再婚しており、その後はステップファミリーとしてやってこられた。
彼と彼のお兄さん(彼の2歳上)がそれぞれ大学を卒業して就職をし、実家を出たタイミングで、彼の実父と義母そして弟(再婚後に彼の実父と義母の間に産まれた彼の14歳下)の3人は新しい住まいに引越しをされた。
現在も義母との関係は特になんの問題もなく、わたしも含めてとても良くしていただいている。
だけどこういう家庭環境だったから、夫には自分の母子手帳がない。
もしかしたら探したらどこかにあるのかもしれないけど、どこにあるかもわからないし、もしかしたら3人が引越しをした時にどこかに紛れていて捨てられたかもしれない。
夫はなんとなく義母に遠慮していて自分の実母に関わる話は普段から誰にもしないようにしているから、母子手帳の事も誰にも聞けないでいる。
夫は直接的な事はわたしに言ってこないけど、たぶん自分の母子手帳を見たいと思っている。
わたしが産まれた息子とこれから産まれてくる赤子の母子手帳にいつも一生懸命コメントなどを書いていると、とても嬉しそうにしてくれる。
わたし自身もいつか息子たちがこの母子手帳を読んでくれるに違いないと思って未来の彼らに向けて手紙を書いているつもりで母子手帳を大事にしている。
息子たちの母子手帳を少し羨ましそうに見つめる夫を見ているといつも子供の成長を見届けてあげられる事は当たり前じゃないんだなと思う。
わたしだっていつ病気や事故で死んでしまうかわからない。
死にたくないっていつも思ってはいるけれど、自分ではどうしようもない事もきっとあるかもしれない。
その時にわたしはたいそうなものは何も残せなくても子供たちに母子手帳だけは残してあげたいって常々思っている。
それからこのブログだってわたしがもしいなくなったら見てほしいって思っていつも書いている。
彼の小さい頃の写真アルバムを見せてもらった時に思った事がある。
彼の実母がまとめたそのアルバムはたくさんコメントが添えられていて、写真がわざわざ切り抜いてあったりもして、とても真面目でマメな女性なんだなぁと思った。
だからきっとあなたのお母さんは母子手帳もいっぱいいっぱいあなたに向けてメッセージを書いてくれていたと思うよ。
絶対絶対そう思うよ。
どこにあるかわからない母子手帳を見られなくてとても残念だけど、羨ましく思わなくても大丈夫。
母子手帳があろうがなかろうが産まれてくる前から愛されていた事に変わりは無いよ。
産まれてからも大事な大切なあなただったと思うよ。
現在あなたが自分の息子を大事に愛しているようにあなたのお母さんもあなたの事を愛していたに違いない。
あなたやあなたのお兄さんの成長を見届ける事が出来なくて本当に本当に悔しかったと思うよ。
わたしは会った事のないあなたのお母さんの事を考える時にいつも思う事があるよ。
彼はこんなに立派なかっこいい大人になっていますよ、って。
最近では更に、良いお父さんもしてくれてますよ、って思っているよ。
わたしには勿体ないくらいの彼ですが、わたしが彼を幸せにするので心配しないでくださいって思っている。
実際出来ているかはわからない、あなたはむしろわたしに手を焼いているのかもしれない。笑
わたし自身も当てはまる事だけど、家庭環境のような自分ではどうしようもない事で悩んだり悲しくなったり恨んだりした事があるかもしれない。
でもわたしはそういう事を経験した夫との間に子供を持てた事は悪くない事だと感じている。
彼は人一倍、後悔する事を恐れている。
だから出し惜しみなどしない。
息子の事もわたしの事もいつも全力で大切にしてくれる。
それがどれだけ大切な事かいつも夫から学んでいる。
わたしが子供を可愛いと思えるようになったのも彼の影響が大きいと思う。
いつもありがとう。
産まれてきてくれてありがとう。
出会えてよかったと、本気で思っているよ。
だいすき!